ハットトリックを決め、喜ぶ闘莉王=福留庸友撮影
(17日、浦和3―2東京ヴ)
DFながらこの日はトップ下に入り、「初めてじゃないかな」というハットトリック(3得点)の離れ業。浦和・闘莉王の独り舞台だった。
開始早々にPKで先取点を奪われる嫌な展開を、まず得意の頭で振り切った。前半23分の左CK。飛び込んだ味方に相手DFが引き付けられると、背後からぬっと現れ、ゴールを陥れる。間合いの取り方が絶妙だった。
一方で冷静さを見せつけたのはその13分後。2得点目となったPKの場面だ。東京ヴGK土肥が球を置く位置がずれているとしつこく指摘してきた。集中力をそがれることなく、ゴール右隅を見ながら左隅に流し込んだ。同点に追い付かれていた後半13分には左CKから再度、頭で押し込んで3点目。これでチームトップの今季9ゴールだ。守備でもFWと連係、後半33分に交代するまで球を追い回し、前線に近い位置で球を奪う狙いを果たした。
今季は得点力や試合を組み立てる力を期待されてFW、ボランチも経験。「27歳にして初めてのことに取り組んでいる」と戸惑いながらも、出だしに2連敗、監督交代とつまずいたチームの上昇に大きく貢献している。
闘莉王が目立つほど、ほかの選手がかすむ。疲労や負傷、徹底マークで闘莉王がフルにプレーできなくなった時にチームとしてどう戦うのか。闘莉王頼みからの脱却が首位返り咲きの後のテーマになる。(有田憲一)