担架を使った救助訓練の指導を受ける北海道工業大の山岳部員たち=札幌市手稲区
山岳部には、大学生の部活動とは別の「顔」がある。
地元の手稲消防団(札幌市手稲区)の山岳救助隊に、大半の部員が参加している。隊員21人のうち11人が同部員だ。
山岳救助隊は昨年7月に発足。スキー場があり、山菜採りでも人が集まる手稲山(標高1023メートル)を抱え、遭難事故が年に数件起きている。手稲消防署には精鋭の山岳救助隊があるが、救出活動は人手に頼るところが大きい。同署から打診があり、参加が決まった。
月1回のペースで訓練を重ねている。担架に人を乗せて急斜面を運んだり、雪崩を想定した捜索活動を冬山で経験したり……。講師は同署員の山岳救助のプロたち。「慣れない訓練で結構きつい。でも、自分たちが役立てるならうれしい」と青木大輔部長(24)は言う。
5月上旬、登山中に1人が行方不明になったとして要請があったが、不明者が自力下山して初出動とはならなかった。「いつ要請があってもいいように心構えは出来ています」と青木部長。「訓練を重ね、たくましくなってきた」と安沢正美消防団長は言った。(志田修二)
〈メモ〉 大学創立の翌年の68年に発足した。部員は15人。活動は主に岩登り。ふだんは部室やスポーツ用品店のクライミングウオールで練習し、合宿と大会出場を兼ねて遠征もしている。