日本の公害の原点と言われた足尾鉱毒事件と戦い続けた国会議員・田中正造(1841〜1913)。彼の足跡を振り返る企画展「予は下野の百姓なり〜新聞でみる、民衆政治家田中正造」が、宇都宮市の栃木県立博物館で19日から開かれる。
新聞で報じられた鉱毒事件を中心に、新聞人としての田中正造にも光をあてた展覧会だ。田中は明治13(1880)年まで、現在の下野新聞の前身にあたる栃木新聞の編集人を務め、その後、県会議員となった。
展示は4部構成。「政治家を志す 県会へ」「足尾鉱毒事件と田中正造」「天皇直訴から谷中村問題」「正造の死とその後の動き」からなる。
展示品は、田中が編集した新聞や鉱毒事件を報じる掲載紙、書簡、天皇に鉱毒事件を直訴した直後に印刷された石版画=同博物館蔵=、最期まで手にしていたというマタイ伝など。
田中の趣味だったという彼が拾い集めた小石も展示される。河原の小石に田中は何を見ていたのだろうか。
250円、8月31日まで(7月21日を除く月曜、22日休館)。日本新聞博物館(横浜市、9月20日〜11月30日)へ巡回。(宮代栄一)