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国際投資型ファンドの運用力とレーティングの注意点

2008年7月14日

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 モーニングスターでは、ファンドのリターンとリスクを総合的に見て、モーニングスターカテゴリー(小分類)内での運用成績が他のファンドと比べて良かったのか悪かったのか、相対的な評価を行っています(モーニングスターレーティング)。今回は、その評価をベースとして各運用会社の国際投資型ファンドの運用力の傾向を探ると共に、モーニングスターレーティング参照の注意点をまとめました。
 モーニングスターレーティングは、過去3年間のファンドのリスク調整後パフォーマンスが、小分類内のファンド群の中で相対的にどのランクに位置するかを黒い星印で示してランク付けを行っています。そのため、運用期間が3年未満のファンドや、小分類内のファンド数が10本未満の場合はレーティング対象外です。実際に、モーニングスターが評価対象としている国内追加型株式投資信託2574本の中で、モーニングスターレーティングの対象となっているファンドは1452本でした(2008年6月末)。
 ランクは1つ星から5つ星まで5段階。星の数が多いほど過去の成績が良かったことを示し、5つ星が最も成績の良かったグループのファンド、1つ星が最も成績の悪かったグループのファンドということになります。ただし、ランク付けはあくまでも小分類内での相対評価。ということは、分類の異なるファンド同士が同じ5つ星だったとしても同レベルの運用成績とは言えません。また、分類内の全てのファンドがマイナスのパフォーマンスであったとしても相対評価であるので5つ星が付くファンドが存在します。

 さて、下図は国際投資型の各カテゴリー(小分類)内において運用会社が獲得したレーティングの平均を示しています。それぞれのカテゴリーによって、星の数が多い運用会社がまちまちとなっており、運用会社ごとに運用の得意なカテゴリーが異なる傾向が見えました。特に対象ファンド本数の多い国際債券型(為替ヘッジなし)のカテゴリーを見ると、ドイチェ・アセット・マネジメントが平均レーティング5を獲得しています。対象本数は2本と少ないものの、「ドイチェ・ヨーロッパインカムオープン」、「ドイチェ・ヨーロピアン・ボンド・オープン」のどちらも5つ星を獲得。続いて対象ファンド本数の多い国際株式・グローバル(為替ヘッジなし)のカテゴリーでは、ピクテ投信投資顧問、ブラックロック、新光投信、大和住銀投信投資顧問が平均レーティング5を獲得しています。ピクテは「ピクテ・グローバル・インカム株式(毎月分配)」で5つ星を獲得しました。このファンドはファンド・オブ・ファンズ方式で運用されており、主要投資対象は「ピクテ・グローバル・セレクション・ファンド-グローバル・ユーティリティーズ・エクイティ・ファンド」。同じく平均レーティング5を獲得している新光の「新光ピクテ 世界インカム株式F(毎月決算)」も同じファンドを主要投資対象としています。ブラックロックは5つ星を獲得したファンドが「BR・ワールド資源株ファンド」、「BR・ゴールド・メタル・オープンBコース」、「BR・ゴールド・ファンド」と3本にものぼっています。ただ、大和投信や野村アセットなど、大手運用会社はレーティング対象ファンド本数が多く、5つ星から1つ星まで幅広いファンドが混在していることから、平均レーティングは中庸な数値となりやすい点には注意が必要です。


◎各運用会社の平均レーティング

国際ハイブリッド型
運用会社 カテゴリー
国際ハイブリッド・
バランス(F)
国際ハイブリッド・
安定(F)
国際ハイブリッド・
積極(F)
BNPパリバ 1    
JPモルガン   3  
L・メイソン   3  
ソシエテ   5  
ドイチェ 2   4
トヨタ      
ニッセイ 5   4
ピクテ     3
ピムコ      
フィデリティ 4   3
みずほ 3    
安田 1    
岡三     4
三井住友 3.5   5
三菱UFJ 1 2.5 1
住信   4  
損保ジャパン     3
大和 4 4  
大和住銀     4
中央三井 4    
東京海上 1    
日興 2.9   2
明治ドレスナー   3 2
野村   2 1
対象ファンド本数 21 9 14

国際株式型
運用会社 カテゴリー
国際株式・
アジア・
オセアニア(F)
国際株式・
グローバル(F)
国際株式・
グローバル(H)
国際株式・
欧州(F)
国際株式・
北米(F)
国際株式・
北米(H)
AIG   2     4 3
C・アグリコル 4          
C・スイス     1      
DIAM 4 2.6        
HSBC 3          
ING   3        
JPモルガン 2.9          
PCA 1          
T&D   3        
UBS   2        
アライアンス   3        
インベスコ   1   5    
ゴールドマン   3     3.5 3
シュローダー       3    
ステート   3        
ソシエテ 4     4    
ドイチェ 1 3   3    
トヨタ   3        
ニッセイ   2 3      
ピクテ   5   1.5   5
フィデリティ 4 4 4 3.5 3  
フォルティス       2    
ブラックロック   5 5 4 3.5  
プルデンシャル   3        
ベアリング 3          
みずほ   3.3 4      
モルガン・S   2.7        
ラッセル   3        
安田 3     4    
岡三   1     2  
国際   2        
三井住友 3.5 3.3 3      
三菱UFJ 2.3 3.7     3 3
住信 4 4        
新光 3 5     2  
損保ジャパン 2 3        
大和 2 2.7     2 4
大和住銀 4 5     5 4
中央三井   3.3        
朝日ライフ   4        
東京海上 2 3        
日興 5 2.6        
日立   4        
明治ドレスナー   4        
野村 2.7 2.3 4 5 3.3 4.5
対象ファンド本数 40 84 8 12 18 10

国際債券型
運用会社 カテゴリー
国際債券型(F) 国際債券型(H)
AIG 2 1
C・アグリコル 2.5  
C・スイス 3 2
DIAM 3.6 3
JPモルガン 4  
L・メイソン 2.5 1
PCA 1  
T&D 3  
UBS 4  
アライアンス 2.3 4
インベスコ 3.3  
ゴールドマン 2.5 2.8
シュローダー 3 5
しんきん 3.3  
ステート 4  
ソシエテ 2 4
ドイチェ 5  
トヨタ 4  
ニッセイ 2.5 4
ピクテ 2  
フィデリティ 1.8 4
フォルティス 3  
ブラックロック 3 3
フランクリン 2  
プルデンシャル 3  
ベアリング 3  
みずほ 2 3.5
モルガン・S 1.5 5
ラッセル 3  
安田 3 3
岡三 3  
国際 3.3 3
三井住友 3.2  
三菱UFJ 3.2 4
住信 3.8  
新光 3.2  
損保ジャパン 3 3
大和 3.5 3
大和住銀 3.5  
中央三井 3.8  
朝日ライフ   2
東京海上 3  
日興 2.9 4.3
日立 4  
明治ドレスナー 3  
野村 2.2 2.4
対象ファンド本数 187 48
※モーニングスター調べ(2008年6月末基準)
※空欄は該当ファンドなし
※(F)=為替ヘッジなし、(H)=為替ヘッジあり
※純資産10億円以上のファンドのみ集計
※レーティングの★一つを数値の1とし、各運用会社ごとの獲得レーティング合計値をファンド数で除して平均レーティングを算出
(1)レーティング評価対象ファンド
 ・運用期間3年以上のファンド(小分類内のファンド数が10本以上の場合)
(2)レーティング計算期間
 ・過去3年間
(3)レーティングの分布状況
 ・★★★★★ :上位 0.0%〜10.0%
 ・★★★★ :上位10.0%〜32.5%
 ・★★★ :上位32.5%〜67.5%
 ・★★ :上位67.5%〜90.0%
 ・★ :上位90.0%〜100.0%


 レーティングは相場の変動に伴い毎月見直されるため、前記の状況が継続するわけではありません。一時的に高いレーティングに昇格するファンドがあれば、中長期的に安定して高いレーティングを維持するファンドもあるので、レーティングの推移やファンドが属するカテゴリーを確認することが重要です。また、運用成績の良い新設ファンドがレーティング対象に追加された場合、各運用会社の評価も劇的に変わる可能性があると言えます。以上を加味する必要はあるものの、ファンド選択における一つの目安として各カテゴリーでの運用が強い傾向のある運用会社のファンドに注目するのも面白いでしょう。
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